ナワリヌイ氏の遺体所在不明、追悼で数百人逮捕 「興味ない」と言う市民も
ロシアの刑務所当局は16日、近年のロシアで最も著名な野党指導者だったアレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が、収監されていた北極圏の刑務所で死亡したと発表した。ナワリヌイ氏の広報担当キラ・ヤルミシュ氏は17日、死亡を確認したと発表した。
ナワリヌイ氏の母リュドミラさんに渡された書類には、同氏は現地時間16日午後2時17分に死亡したと書かれていたと、ヤルミシュ氏は明らかにした。
ヤルミシュ氏は後に、ナワリヌイ氏の遺体が安置されていると当局に言われた刑務所近くの遺体安置所にリュドミラさんと弁護士が向かったものの、安置所は閉じていて、そこにナワリヌイ氏の遺体はないと言われたとソーシャルメディアで明らかにした。
ヤルミシュ氏はさらにBBCに対して、ナワリヌイ氏の遺体が今どこにあるか分からないと話した。当局は、検視が終わるまで遺体を家族に引き渡せないと話しているという。
ナワリヌイ氏の訃報を受けてロシア各地で追悼集会が開かれ、数百人が逮捕されている。
その訃報がロシア以外で大ニュースとなっているのと対照的に、ロシアの国営メディアはほとんど取り上げず、「興味がない」と話すモスクワ市民もいる。
BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・ロシア編集長が、モスクワから報告する。
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