車窃盗に新手口「ゲームボーイ」価格は490万円…その場で鍵が作られる“最怖ツール”警察も情報収集
各地で相次ぐ高級車の窃盗。
その手口が年々進化している。
専門家を取材すると、通称「ゲームボーイ」と呼ばれる新たな手口が出てきていることがわかった。
4月、三原じゅん子参議院議員のランドクルーザーが自宅から盗まれた。
三原じゅん子参議院議員は9日、「本当に...腹が立ちます」とコメントしている。
自動車窃盗の主な手口は「リレーアタック」や「CANインベーダー」といったもの。
しかし、2024年に入って最新・最恐のツールが登場していると専門家は警鐘を鳴らす。
自動車生活ジャーナリスト・加藤久美子さん「『ゲームボーイ』、一般名詞だと『キーエミュレーター』という。その場で鍵が作れてしまうというのが一番恐ろしい」
その名は、「ゲームボーイ」。
モニターに十字キーと5つのボタン。
手のひらに収まるサイズで、見た目は携帯型ゲーム機にそっくり。
これまでのリレーアタックと呼ばれる手口では、家にあるスマートキーから出る微弱な電波を特殊な機械で増幅させて、ロックを解除していた。
一方、このゲームボーイは車から出ている信号を利用して、ドアを開けたり、エンジンがかけられるという。
本来は、鍵をなくした場合のスペアキーを作るために開発された「ゲームボーイ」。
ヨーロッパでは、2024年発売となったモデルが1台3万ユーロ、日本円で約490万円という高額で販売されている。
販売サイトでは、悪用されるおそれがあるため「違法行為の使用は禁止」と注意書きがされている。
この最恐ツールに対して、今からできる対策はあるのか。
自動車生活ジャーナリスト・加藤さん「自分の車が盗まれるかもしれない意識を持つことが非常に大事。セキュリティーの専門店で扱う、国産のセキュリティーを選ぶ」
ほかにも、鍵付きのガレージに車を入れるといったことや別の駐車場に一時期置くことも有効だという。
捜査関係者によると、日本の警察でも「ゲームボーイ」という窃盗の手口を把握していて、実際に被害があるかなど情報収集を進めているという。